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エクスプレス |
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社会保険料とは
厚生年金保険、健康保険、雇用保険、介護保険の四つの保険を称して呼ぶ
総報酬制度とは
平成15年3月以前は賞与から1%の特別保険料を徴収されていたが、このように、賞与に対して僅かな保険料を負担するしくみでは、同じ年収でも賞与の割合が多いほど保険料負担が軽く、賞与の割合が少ない人ほど保険料負担が重くなっていました。平成15年4月より、賞与の多小による被保険者間の不公平が生じない負担と給付のしくみにするために、給与と賞与から同じ料率で保険料を徴収する制度
賞与とは
賞与、ボーナス、決算手当、期末手当、年末一時金、夏、冬手当、繁忙手当、越年手当、勤勉手当、その他いかなる名称を問わず、労働者が労働の対価として受けるすべてのもののうち、年3回まで受けるものをいいます。年4回以上の賞与は月給とみなされます。
基準給与額とは
社会保険料は年収の実額ではなく、原則として4月から6月の平均給与による等級で算定された保険料でその年の9月から翌年の8月までの標準報酬月額となります。
基準賞与額とは
支払いごとに1,000円未満を切り捨てた賞与の額となります。
計算方法
平成15年3月以前(改訂前)
厚生年金保険料の月保険料=標準報酬月額 × 173.5/1000 を労使折半
厚生年金保険料の保険料=標準賞与額 × 10/1000 を労使折半
平成15年4月以後(改訂後)
厚生年金保険料の月保険料=標準報酬月額 × 135.8/1000を労使折半
厚生年金保険料の保険料=標準賞与額 × 135.8/ 1000 を労使折半
基準の上限
賞与は厚生年金保険 150万円 標準報酬月額 62万円
賞与より負担が増える境目
年間賞与が月給の約2.5ヶ月以上の場合は試算では負担がふえます。
個人の負担額の比較
標準報酬月額:300、000円 標準賞与額:夏2.5ヶ月 冬3ヶ月と仮定
総報酬制導入前
厚生年金保険料(年額):312、300円(給与分)+(夏負担分3、750+冬負担分4、500)(賞与分)=320、550円
健康保険(政府管掌保険)(年額):153、000円(給与分)+(2、250+2、700) (賞与分)=157,950円
合計(年額)478,500円
総報酬制導入後
厚生年金保険料(年額):244,440円(給与分)+(50,925+61,110) (賞与分)=356,475円
健康保険(政府管掌保険)(年額):147,600円(給与分)+(30,750+36,900)(賞与分)=215,250円
合計(年額)571,725円
差額(負担増)93,225円
571,725円ー478,500円=93,225円
デメリット
年4回払いのデメリットとしては賞与に対して厚生年金保険料が掛かっていない。
年1回払いは1回の賞与の上限しか支払わないことになる
以上の理由により保険掛け金が少なくなるため将来の年金額が少なくなる可能性がある。
「現在の収入」を優先するか「将来の年金」生活を優先するかの選択になります。
問題点
日本の多くの企業は年3回の賃金交渉を行っていて、年間協約を結ぶ環境に至っていない。また 一般的に日本の賞与は業績や評価により額を決めている為、結果が見えない状態での賞与の一回払いの協約化がむずかしい。